特に注目なのは「美容皮膚科」
美容皮膚科にはいくつか種類がある
転職を希望している看護師の間で美容皮膚科が注目を集めています。美容皮膚科には、独立した建物を持つ個人経営のクリニックや一般の皮膚科に併設しているクリニック、テナントに入居しているクリニックなど、いくつかの種類があります。
美容皮膚科には、入院を必要とする患者はほとんどいません。そのため、どのような種類の美容皮膚科であれ、施設内の設備は通院治療のためのもので、入院治療のための病棟は用意されていません。一般の皮膚科に併設している美容皮膚科には、受付の窓口や診療を行う場所が同じ場合とそうでない場合があります。テナントに入居しているクリニックの場合、個人経営の小規模なクリニックから全国展開している大手の病院まで種類はさまざまです。テナントで運営されている美容皮膚科の多くは大手や中堅と呼ばれる企業がチェーン展開しているクリニックですが、テナントで運営している個人経営のクリニックもあります。
美容皮膚科で働く看護師が任される業務内容の大まかな部分は、運営母体がどこであってもほぼ同じです。大手の美容皮膚科ほど看護師の業務は細分化・専業化されており、中小規模の美容皮膚科の看護師は幅広い業務を任されている傾向があります。
皮膚科やエステ、美容外科と美容皮膚科との違い
美容皮膚科と一般的な皮膚科は同じ「皮膚科」と名の付く診療科ですが、それぞれの治療の目的は違います。美容皮膚科の場合は美容の観点で肌の治療やケアを行いますが、一般的な皮膚科の診療で扱われるのは皮膚疾患です。シミやそばかすなどの肌トラブルは美容皮膚科で、湿疹やニキビ、アトピー、かゆみなど「疾患」と呼べるものは保険が適用できる皮膚科です。
美容皮膚科との違いが一般的な皮膚科よりもわかりにくいのがエステです。エステも美容皮膚科と同じく美容を目的とした施術を行う場所ですが、エステの場合は美容皮膚科のような治療ではなくリラクゼーションが主な目的となります。エステの場合、施術内容はもちろん施術を行う場所の雰囲気も重要です。
美容皮膚科と皮膚科はどちらも医療機関で、エステは非医療機関という点でも大きく違います。美容外科にはメスを使った施術があり、ダウンタイムも必ずあります。一方の美容皮膚科は施術にメスを使わず、ダウンタイムがあるのは一部の治療のみです。各医療機関やエステと美容皮膚科の内容を比較してみると、美容皮膚科は皮膚科とエステの両方の要素を含む医療機関であることがわかります。エステで味わう豪華なリラクゼーションではなく、しっかりとした治療や施術を受けて美肌を目指したいという人はエステや皮膚科より美容皮膚科が適しているといえます。