働くメリットとデメリットも知っておこう
美容皮膚科で働くメリット
看護師が美容皮膚科へ転職することには多くのメリットがあります。クリニックのスタッフとその家族なら、割引価格で利用できることもあります。施術や商品の価格はクリニックによって異なりますが、美容皮膚科は自由診療なのでスタッフの福利厚生に施術を取り入れることもできます。クリニックで使用する化粧品や試供品などを無料で試したり、割引価格で購入したりできる場合もあります。
美容皮膚科は明るくて清潔感がある空間づくりが重要なので、程度の差はあるにしろどこもきれいです。スタッフの身だしなみも整えられており、全体的にクリーンなイメージのある職場です。清潔感あふれる職場で働きたい人にとって、美容皮膚科はとても居心地のいい職場となるでしょう。
美容皮膚科のスタッフとして働くためには、スキンケアの知識と技術が必要です。医学的観点から、皮膚についての正しい知識を実践的に学ぶことができるのも美容皮膚科で働く魅力のひとつです。知識と技術が向上すれば、患者とのコミュニケーションにも役立ちます。説得力がある提案や施術ができるようになれば、患者との信頼関係が強まりリピートにつながります。
歩合制のクリニックなら、指名や売上の増加に比例して収入も増えます。美を追求することが日常の業務の一部になると、美意識が自然と高まっていくでしょう。もともと美容に関心がある人にとって、美容皮膚科は公私共に学びの多い職場です。
美容皮膚科ならではのデメリットにも注意
美容皮膚科にはメリットがある反面、独特のデメリットもあるので注意が必要です。特に目立つのがクレームです。高額な費用を支払って施術を受けたとしても、1回の施術で悩みがすべて解消するわけではありません。このことについて十分な理解を得ないまま先へと進めてしまうと、満足のいく結果が得られなかったことに患者が憤ってしまう可能性があります。患者との信頼関係がないと、少しの誤解や不満が大きなクレームへと発展しかねません。美容皮膚科では、一般の病院では求められないような繊細な対応を求められることをよく理解しておく必要があります。
病気の治療を行う場所ではないとしても、採血や注射などの処置は美容皮膚科にもあります。緊急性の高い患者は多くないものの、ひとりで患者に対応できるだけの看護師経験は必要です。また、美容皮膚科で働いてから再度臨床へ戻りたいと思ったときに、知識と技術が古く復帰は難しいと感じる看護師が少なくないようです。
美容に関心を持つスタッフが陥りやすいこととして注意したいのが、施術や商品の買いすぎです。毎月の収入の多くを美容に費やすようになると、生活が圧迫されてしまうかもしれません。興味があるからこそ美容皮膚科で働くわけですが、誘惑に負けて浪費しないよう注意する必要があります。